ヤノマミ族の村に白人や文明人が入ること自体、実は極めて、
難しい。
彼らは、文明人によって自分達の世界の中に流される”文
明の害毒”から慎重に身を護ろうとする。だから、弓や槍で
武装した”防人”がせている。体形は
やや小柄で身のこなし
透明質酸は俊敏である。
この鉄壁のが―ド網を搔い潜って(というより)ヤノマミ族の
ほうから集落内へ引き入れたのが、なんと一人のアメリカ人
女性であった。
楽しかるべき観光バスツアーが、一瞬にして”地獄”と化し
たのは、アメリカ人を乗せた一台の観光バスが山岳地帯のカ
ーブで運転をあやまり、谷底を轟轟と流れる河の中へ真っ逆
様に転落した時である。
生存者は無かった。ただ一人、ヤノマミ族の若者の手によ
って奇蹟的に救出された一人のアメリカ人女性を除いては…。
長い昏睡から醒めたものの、婦人は記憶を失っていた。だ
が、それ以外はすべて正常で手まねや身ぶりで何とか”会話”
もできた。夫人は医者であった。従がって、ヤノマミ族の壊
の一番深い所へ入っていくことができたのも、その部族の長の
娘を激しい腹痛から救ったからである。それ以来、婦人は集
落の一員として病人やけが人の治療にあたった。当然大事
に扱
韓國人蔘われた。
アメリカの大都会に居を構える一人の男性、R、誰あろう、彼
こそ、あのヤノマミ族に救われた婦人の夫である。妻の生存は
絶望視されていた。さもあろう、たのみとする捜査隊も引き返し
何度シティ?ホール(市役所)を訪れても「テリプリ?サ―リ(お
気の毒です)」の一声があるばかりだった。